歯周炎発症の一つのメカニズム?
歯周炎発症の一つのメカニズム?
簡易解釈:
通常、体は皮膚や粘膜で外部から細菌が侵入しないように防御しています。しかし、今回、歯周病の原因菌が出すタンパク分解酵素の影響を受け、体内の肥満細胞が出す物質により上皮細胞どうしの結合が弱くなるという一連の反応が研究結果として発表されました。上皮細胞どうしの結合が弱くなると、その隙間から細菌が侵入しやすくなり、炎症をより増長させている可能性があるということです。
(体の内側からバリアを破壊する一つのメカニズムか?:研究段階)
機序:
「〈P.g.〉→ジンジパイン→〈肥満細胞〉→IL31→〈歯肉上皮細胞IL31レセプター〉→〈クローディン-1〉発現抑制」
Cellular microbiology.2019 March;21:e12972
詳細:
歯周病原菌Porphyromonas gingivalisが出すタンパク分解酵素ジンジパインにより肥満細胞から炎症性サイトカインIL31が放出される。歯肉上皮細胞のIL31受容体がこのIL31を感知すると、歯肉上皮細胞どうしのタイト結合に関与しているクローディン-1の発現が抑制され、細胞透過性が増す。つまり歯肉上皮バリアの機能を阻害する。
NUSDⅢ 6月6日
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